HOME > 痛風の治療薬がもたらす副作用について
head_img_slim

痛風の治療薬がもたらす副作用について

21a5a13f7d35688fa6a0784303227d5c_s

痛風の発作に悩まされ、今すぐにその苦しみから解放して欲しいと切に願う人々にとっての即効性のある救いとなるのが、辛い諸症状の緩和・改善を目的として開発された様々な「薬」の存在です。

こうした薬品の力に頼って日々痛風の発作と戦っておられる方も多い事と思いますが、ちょっとお待ち下さい。

それらの薬を服用する事には往々にして「副作用」というものが付いて回り、少なからず貴方の体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるという事をご存知でしょうか?

薬の種類とその副作用

一口に痛風用の薬といっても、それらは狙いとする効能によって幾つかの種類に分かれており、それぞれがもたらす副作用も、胃壁へのダメージから、飲み始めに痛風発作を招いてしまったり、体のだるさ、眠気、肝機能低下、皮膚の荒れといったもの等、様々なものに分かれていると考えられています。

消炎・鎮痛作用があるもの

発作時の患部の腫れを鎮め、痛みを和らげる事を目的とした薬です。これには代表的なものとしてステロイド系、及び非ステロイド系のものが存在していますが、これらの薬品の中には胃壁を痛める副作用を持っているものがあり、それ以外にも様々な副作用を併せ持っている場合があります。

それだけに服用する量が多かったり、或いは長期間服用を続けたりする場合は慎重を期して医療機関に相談し、指示を仰ぐ事が推奨されます。

尿酸排泄作用があるもの

体内の尿酸を腎臓に集めて体外に排出させる事を目的とした薬なのですが、これらの薬品を服用すると尿酸値が急減に変動する事になりますので、それが原因となって服用し始めの初期に痛風時の痛みの発作を招いてしまう場合があると言われています。

また、服用時の作用として体内の尿酸が腎臓に一挙に集中してきて尿路に結石が出来易くなるリスクが高まりますので、尿をアルカリ性に保って結石が出来にくくする薬と併用したり、
水分を十分に摂って尿の排出を促進させる等の配慮が必要になってきます。

また、これらの薬品には前述した痛み止め薬と同じように、副作用として胃を痛め易かったり、他にも様々な副作用を招いてしまう場合もあるとされています。

尿酸の生成抑制作用があるもの

これには肝臓の代謝機能に働きかけて尿酸の生成自体を抑制させるもの等があるのですが、
先に説明した尿酸排泄作用のある薬と同様、尿酸値の急激な変動を招く事で飲み始めには痛風の発作を招き易い場合があるとされています。

また、胃へのダメージやその他の副作用のリスクについても、他の痛風用の薬と同様に注意する必要があると考えられます。

服用時に注意したい事

これら痛風用の薬につきまして、もし服用した際の副作用で思わぬ症状が出てしまった場合は必ず医療機関に相談するようにしましょう。

また、副作用は体質や服用時の体調等により個人差がありますので、異変を感じた際も必ず医療機関にご相談下さい。

服用時の注意点「中途半端な飲み方が一番危険」

尿酸値をコントロールする類の薬の服用において気をつけたい大切な注意事項があります。

医療機関で薬を処方して貰ったのは良いものの、医師の指導に従わず、薬を時折思い出したように服用してみたり、或いはうっかりしばらく飲み忘れてしまったり…。

こういった不規則な服用の仕方は尿酸値を急激に上下に変動させる事になってしまいますので、尿酸値を安定させた上で徐々に下げていく事が望ましいとされている通風治療においては
このようなずぼらな行為は大変良くないとされています。

尿酸値コントロール系の薬の効能は強烈ですので、飲むと一気に尿酸値が下がるのですが、その後飲むのを忘れると今度は薬を処方して貰う前の高めの尿酸値にまで急激に戻ってしまいます。

こういった尿酸値の乱下降・乱上昇をいたずらに起こすと体内の尿酸のバランスが崩れて痛風の発作を招く原因にもなってしまうのです。

ここはやはりお医者様の言う事には素直に従って、薬を処方して貰ったら自己の裁量に頼らず、医師の指導にきちんと沿った服用の仕方を心がけるようにしたいものですね。

薬を飲んだからといってすぐには改善されない

痛風を相応の期間患った方の場合、既に体中にそれなりの量の尿酸結晶が蓄積してしまっていますので、薬を飲んだからといってそれらが一気に体から無くなってくれる訳ではありません。
これらの結晶は長年掛けて徐々に体の中に溜まってしまったものですので、改善の為には同じように徐々に時間を掛けて結晶を尿に溶かして体外へ排出していくというサイクルを繰り返していくしかありません。

ですので例え薬の服用で尿酸値が平常値まで下がったとしても、依然として体内に蓄積し続けているこういった結晶が悪さをして、その後も定期的に発作を引き起こしたりする事が往々にしてあると言われています。

飲んだからといって痛風自体が治る訳じゃない

色々な薬を飲んで痛みが治まったり、尿酸値が下がったとしても、それらは結局は薬の力であって、自分自身の自然治癒力がもたらしたものでは無いですよね?

薬にばかり頼って表面的な症状が一応は抑えられたとしても、自身の生活習慣や体質自体が依然として痛風のリスクを高めるものであり続ける限り、結局は痛風の根本的な原因は貴方の体の中に巣食い続ける事になってしまうのではないでしょうか?

こうした薬の服用による痛風対策は結局は対処療法であって、根本治療ではないのです。
本当の意味での根本治療に至らなければ、一生薬代を支払い続け、副作用と付き合い続けながらお薬を飲み続ける生活を送らなければならないのです。

なにより痛風の薬を長い間ずっと飲み続けていると、様々な副作用によって痛風以外の病気を招いてしまうリスクが高まるのは避けられない筈です。

痛風の薬は発作時の苦しみを緊急的に緩和したり、根本治療の際の手助けとして用いるのが望ましい用法なのであって、お手軽に薬の服用だけで痛風とバイバイ出来るようにする為のものではないのです。

その点を履き違えたまま薬だけを飲み続ける生活を続けてしまう事は、結果的に様々な代償を支払うリスクを抱える事になってしまうのです。

痛風の苦しみと真にサヨナラする為には、時には薬の力も借りつつ本気で根本治療に取り組んでいく必要があります。

飲酒を控えたり、食生活や運動習慣に気を配ったり、薬を飲む以外に出来る効果的な改善策は沢山あるのですから、痛風改善に良いとされる事は是非ともどんどん取り入れて実践していくようにしましょう。

関連記事:処方される主な痛風の薬


ページトップに戻る